なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

MAZDA AXELA Sport XD 購入記(胎動編)

はじめに

2016年3月5日にMAZDA AXELA Sport XDが納車されました。
購入を決定するにあたりいろいろ思ったことや検討したことがあり、備忘録も兼ねて記事にまとめてみたいと思います。

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出会い

それまで欲しいと思うような車は無かったのですが、2013年11月21日に発売された3代目AXELAを一目見たときその大胆なエクステリアに驚き、現在乗っているスイフトの次はコレだ!!と閃くもがありました。そう一目惚れと言うヤツです。
そしてガソリン車の発売開始から少し遅れて2014年1月に2.2Lディーゼルターボエンジンを搭載したXDが発売開始。わずか2,000rpmで42.8kg・mという怒涛のトルクを発揮するそのエンジンのパフォーマンスに驚きましたが、この当時はディーゼルエンジンに対するネガティブな印象と高すぎる価格設定から購入対象の候補にはなり得ませんでした。

また、AXELAはハイブリッドを除く全グレードでマニュアルトランスミッションが設定されており、ATやCVTが全盛期のこのご時勢にマイノリティなMT好きの琴線に触れるようなラインナップ。
MT車が主流の欧州に大きな販路を持つMAZDAなので国内にもMT車を容易に投入できるのは理解できますが、今やCX-5を除いてATENZA・AXELADEMIOCX-3・MX-5ではほとんどのグレードでMTが選択できるというのはもはや異常です(笑)
ちなみに欧州(ドイツ)でAT車に乗っているとバカにされますが、日本ではMT車に乗っている方がバカにされます。車に対する文化の違いとは言え面白いものです。

個人的にはATやCVTに対するMTの優位性は過去のものと認識しています。むしろATやCVTの方が燃費が良い場合もあり、SUBARUのアイサイトはCVTとの組み合わせで初めて実現できるシステムです。
では何故MTに乗るのか!?私の場合は単純にMT車を運転している方が面白いから。そして少数派であることの快感(笑)
車のミッションについてドイツ人達に聞いてみたところ、MT車の方が積極的に自分で運転操作している感覚があるし、AT車は女性・年寄りの乗り物という認識らしいです。また、欧州では「AT=MTより性能的に劣る」という偏見もあるようです。

クリーンディーゼルエンジンの衝撃

社内にエクストレイル20GT(ディーゼルターボ6MT)に乗る後輩がいるのですが、彼はクリーンティーゼルエンジンに早くから着目し、私の周りでは唯一クリーンディーゼルエンジンの素晴らしさを説く人物でした。
その当時は私も最新のクリーンディーゼルエンジンの状況を理解しておらず、ディーゼルエンジンといえば振動・騒音・黒煙・重たい回転フィールといったネガティブな印象ばかりを持っていました。
が、そんな認識を一変させる出来事が2014年6月に起こります。

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ドイツの某協力会社に1週間出張に行ったのですが、その間は↑の車が割り当てられたのです。この車はPEUGEOT 207で1.4or1.6Lディーゼルターボエンジン+6MTという仕様でした。
乗った当初はディーゼルエンジンということに気が付かず、僅かに聞こえるディーゼルノック音と4,500rpmから始まるタコメーターのレッドゾーンでようやく気が付く始末。エンジンの回転フィールはかつてのディーゼルのソレとはまったく異なり、ガソリン車より気持ち遅い程度で十分に軽い吹け上がり。
そして走らせればディーゼルエンジンの持ち味である低回転の豊かなトルクで凄く運転しやすく、6MTのシフトフィールも上々でした。

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そしてドイツ人達の勧めもあって休日はアウトバーンを600kmほど激走。
流石にBセグメントの車なので絶対的なパワーの少なさは否めませんでしたが、それでも120kmぐらいのスピードで巡航するには十分なパワーと静粛性がありました。
そしてなにより驚いたのがその燃費。欧州なので日本仕様に比べて燃料タンクが大きめな可能性もありますが、600km走っても2/3程度しか消費しなかったのには驚きです。

日本では乗用車にディーゼルエンジンが使われなくなって久しいですが、欧州ではCO2削減とその低燃費の観点から各社が開発にしのぎを削り、ディーゼルエンジンの振動・騒音・黒煙・重たい回転フィールといったものは既に過去のものとなってしまったこと思い知らされました。

SKYACTIV-D

そんな体験をしたので、帰国してからはMAZDAが開発したクリーンティーゼルエンジンであるSKYACTIV-D 2.2エンジンが猛烈に気になるようになってしまいました。
そして2014年夏に購入した書籍がこちら。

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その名もマツダ スカイアクティブエンジンの開発。お値段1,800円と気軽に買うにしては躊躇する値段の本です。
偶然立ち寄った本屋に置いてあったのですが、圧縮比13のSKYACTIV-G(ガソリン)、圧縮比14のSKYACTIV-D(ディーゼル)という言葉に技術的興味を持ちました。

私は学生の頃にエンジン関係の授業も受けていますし、趣味の一環で学校の図書館でエンジン関係の本を良く借りていたので多少の知識は持ち合わせているつもりがですが、それにしてもレギュラーガソリンで圧縮比13の量産エンジンというのは信じられませんでした。また、圧縮比14という低圧縮なディーゼルエンジンも同様です。
スカイアクティブエンジンの詳細は長くなるので割愛しますが、この本を読んで燃料噴射に関しては驚くほど細かい制御をしていることが分かりました。
ちなみにSKYACTIV-D 2.2エンジンは10,000km毎にディーラーで燃料噴射補正を受けるよう推奨されていますし、意外とデリケートなエンジンなのでは!?とも思いました。

しかしながらAXELA Sportのディーゼル車のグレードはXDのみ。トップグレードなのでオプションてんこ盛りで車輌価格が高く、気軽に手が出せない高嶺の花です。
なのでAXELA Sportを買うなら1.5Lか2.0Lのガソリンモデルかなと。技術的にはSKYACTIV-G(ガソリン)も面白い物があり、十分に満足できると思った次第です。

そうこうしている間に2015年2月にスイフトが4回目の車検。
いろいろオイルが滲んでいる箇所があったり、カーブを曲がる際にゴトゴトという異音(たぶんフロントのスタビ周り)も出るようになったので修理をしようかと思いましたが、ディーラーの営業担当さんが「車検が通る最低限の整備に留めて、修理費用は買い替え費用に回した方が良いのでは?」という助言に従うことしました。
しかし程なくしてその営業担当さんが退社。スズキディーラーへの後ろめたさも無くなって気持ちは一気にAXELAへ傾いていくのでした。

つづく。