なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

3Dconnexion 3Dマウス SpacePilot Pro

超マニアックデバイス

以前ノイマルクト(ドイツ)に出張に行ったときに、訪問先の会社のCADオペレーターが3Dマウスなる入力デバイスを駆使して3DCADを使用していました。
ちょっと面白そうだったので触らせてもらったのですが、「Mr.anniはナゼ使わないのだ!?すごく便利だよ」と言われ、海外出張で緩くなった金銭感覚と帰国した開放感から思わず買ってしまいました(笑)
それがこちら。

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3Dconnexion製の3DマウスでSpacePilot Proという最上位モデルです。
その値段は驚くなかれなんと4万円!!仕事のためにこれだけの自己投資をするとはもはやアホですね(苦笑)

私は仕事でSolidWorksを使っているのですが、3DCADはその特徴として画面に映っているモデルを拡大・縮小・回転させながら製図する必要があり、それは通常右手に持っているマウスで行います。
SolidWorksの場合、マウスのセンターホイールを回せば拡大・縮小。センターホイールをクリックしながらマウスを動かすとモデルが回転します。
CADでは当たり前に使う3ボタンマウスというものがあるのですが、これはセンターホイールが無い代わりにセンタークリックボタンがあるマウスで、このマウスを使う場合はShiftやCtrlキーを押しながらセンタークリックを押してマウスを動かすとモデルを拡大・縮小・移動することができます。

そして線を描いたりフィレットを追加したりとモデリングしていくわけですが、CAD操作でマウスを持つ手の負担はハンパないわけで、常々この負荷をなんとか下げたいと常々考えていました。
そこで登場するのが3Dマウスというわけです。

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マウスと言ってもこれは左手で使用します。
真ん中のノブはプレステのジョイスティックヨロシク前後左右斜めに倒すことができます。
更に左右にねじることもできますし、スティックを引っ張ったり押し込んだりすることができます。
これによりXYZ軸方向への±入力と、各軸での回転入力を左手1つで出来るという優れもの。と言っても3DCAD作業者にしか分からない感覚だと思いますが・・・。

ちなみに慣れるまでは相当苦戦します。慣れて直感的に動かせるようになると、画面のモデルを手で掴んでいるような感覚で動かすことができ、これは通常のマウスでは到底なしえないことです。
例えばモデルを拡大しながら同時に回転させるといった操作は右手のマウスでは出来ません。

ちなみにスティック根元の青色LEDは消すことでき、私は仕事中は眩しいので消しています。点灯しているほうが派手で3Dマウスの存在感が出ますけどね(笑)

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センターのジョイスティック周辺には各種ボタンが配置されており、左手が3Dマウスに拘束されるのでキーボード操作を補えるよう考慮されています。
左手でキーボードを頻繁に触るようでは作業効率が下がりますし、これはありがたい機能です。

左上には使用頻度の高いShiftやCtrlキーがあり意外と多用します。ついでにTabキーもあれば最高なのですが・・・。
左横には各種コマンド、右横にはモデルの回転関係のボタンが配置されています。

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中央のディスプレイはモデルのデータを表示させたり、各種キーの機能割当を表示することができます。
普段はあまり見ないのでこちらも消して使用していますが、最初見た時はインパクトがありました(笑)

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ちなみに各種ボタンはすべて割り当て機能をカスタマイズでき、頻繁に使うコマンドを登録しておくことができます。これはCAD画面の周囲に沢山配置されているアイコンにいちいちマウスカーソルを移動することなくコマンドが立ち上がるので、マウス移動量が減って右手の負担が減るばかりか、マウス操作が減るので作業効率も上がるというわけです。

現在は割り当てる機能を決めかねているところで、模索しながらの運用となっています。
SolidWorksは右クリックでショートカットが立ち上がり、そこに大部分のアイコンが出てくるのでそれとダブらないようにするのがポイントかと。

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裏面は滑り止めのラバーが貼られており、重量も880gあるのでそう簡単にはずれたりしません。
むしろ重りを入れて重量を増しているような気がします。
使っている最中に3Dマウスがズレて動くような事は皆無で安定性も抜群です。

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と言う訳で私のCAD環境はご覧の通りです。
左右にマウス、左側にテンキーパッド、中央にキーボードという訳のわからないレイアウトに。中央のキーボードをテンキーレスにすればもうちょっとコンパクトになるので、そのうち導入しようかなと思っていますが・・・


3DConnexion Google Earth
おまけでですが、3Dマウスを使用してGoogle Earthをするとこのように空を自在に浮遊しているような感じに。私も実際にGoogle Earthをやってみましたが、この感覚は病みつきになりそうなぐらいでした(笑)

さて、3Dconnexion曰く、3Dマウスの使用によりCAD作業の効率が平均20%アップするとのこと。正直私自身はそれほどの効率化は感じていませんが(笑)
慣れるまでは右手のマウスを使った方がモデルの回転・移動が楽でした。が、使っているうちに3Dマウスの使用が苦じゃなくなり、キーの割当をカスタムすると更に使いやすく。
また、3Dモデルを使ったプレゼンテーションではその効果がかなり発揮され、モデルをスムーズに動かせる効果が出ていました。

それよりも我が社で唯一私しか使っていないと思われる優越感!?の方が大きいのかも。トラックボール使いは何人か目撃しましたが、流石に3Dマウスを使っている人はレアだと思われますので。

そもそも我が社はプラント系の仕事を主とする会社で、射出成形品を使って大量生産する製品を生産しているのは我が部署のみ。その射出成形品は3DCAD無しには作れないほど複雑な曲線・曲面の集合体で、2Dでは描けない曲線だらけなので必然的に高い3DCADスキルが求められます。
全社で最も3DCADスキルを問われる部署のCADオペレーターとして、最新鋭の3Dマウスで武装してその極みを目指していきたいと思います♪