なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

Class AAヘッドホンアンプ(テストベンチ-電源基板編)

  電源基板の製作

今回のアンプは±12Vの両電源が必要なのでこれは自分で設計&製作します。

 

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今回はトヨズミ製トランスのHT-1203を2個使用することにしました。東栄変成器製トランスJ15022などのセンタータップ付きトランスを使えばトランス1つ&ダイオードブリッジも1つで済みますが、私は入手できませんでした。
また、HTW-1203などの2回路入りトランスを使ってもOKですが、トランスが大型化するので小さいケースに入れたい場合はHT-1203×2個という手もありかと思います。

 

トランスとこの電源基板を使うのが面倒だと言う方はDC12V出力のACアダプタを2個使用するのもアリかもしれません。ただ、ノイズの面からするとトランス式電源の方が有利と言われていますが、聴覚上の差を感じ取れるかは人それぞれだと思います。

 

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続いて実装レイアウトを考えます。基板は秋月C基板を使用しました。
今回は3端子レギュレータ(NJM7812/7912)をアンプのシャーシに固定することでシャーシを放熱器の代わりにします。なので3端子レギュレータは基板の縁ギリギリに来るようレイアウトしました。
ダイオードブリッジ(SDI2100)に間にある4ピンの形状のものは、オペアンプ用8ピンソケットを半分に切断した4ピンソケットです。このソケットに抵抗を挿し、LEDの輝度を後から簡単に調整できるようにしました。

 

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サクサクっと実装です。
電解コンデンサ東信工業の一般品、3端子レギュレータのIN/OUT側にある3.3/1μFのコンデンサはJJさんのHPで推奨されていたタンタルコンデンサを使いました。
タンタルコンデンサは一瞬でも逆電圧をかけると破壊し、しかもショートモードで壊れるという扱いにくさがありますが、それでも音質的に使うメリットがあるようです。

 

ダイオードブリッジにはSDI2100を使用していますが、ダイオードを4本使って自分でブリッジ回路を組むよりも遥かに楽に実装できるのでお勧めです。しかも音質的に有利と言われるSBD(ショットキーバリアダイオード)なのに1個35円という激安っぷりも◎。秋月電子で購入できます。

 

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三端子レギュレータは治具を製作してはんだ付けします。基板に6mmのスペーサをかませた時に三端子レギュレータの放熱面がシャーシに接するようにしています。
しかしながらこのアンプはそれほど電流を食わないようで、三端子レギュレータはぬるい位にしか温度が上がらないので苦労の割に報われない実装のような気がします。
大人しく三端子レギュレータは基板に立ててヒートシンクを使うというのがスマートかと。

 

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この後通電テストをしたところ、-12Vが全く出力されておらず、負電源側のダイオードブリッジが過熱していたので慌てて電源を切りました。調査してみるとNJM7912の1ピンと3ピンを逆に考えていた事が発覚し、急遽バイパス手術を実施しました。
真似する場合はこちらの実装図を参照して下さい。

 

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修正の結果、無事に±12Vが出力されるようになりました。誤配線で部品が破損しなくて良かったです。
今回は久しぶりに自分で基板実装レイアウトを検討しましたが、出来上がってみるといくつか修正したい点が出てきました。今回製作した電源基板はテストベンチ用にしてアンプ基板と共にケースに組み込む際は再製作しようと思います。