なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

Class AAヘッドホンアンプ(テストベンチ-組立編)

  テストベンチ加工

 

HPA-12ヘッドホンアンプ0dB HyCAAヘッドホンアンプで使ったテストベンチをまたもや再利用して、今回製作したアンプ基板と電源基板、電源トランスを組み込みます。

 

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電源トランス固定用の穴を2箇所、アンプ基板固定用のM3タップを4箇所、三端子レギュレータ固定用の穴を2箇所追加しました。三端子レギュレータの固定にM3タップを利用すると三端子レギュレータとM3ビスのクリアランスが小さすぎるので、余程正確にM3タップを加工しないと三端子レギュレータのはんだ付け部分にストレスが掛かってはんだの割れ等を誘発するので避けました。
ちなみに横着して電源基板固定用のM3タップは加工していません。電源基板は三端子レギュレータ×2個で支えているのではんだ付け部分に負荷が掛かってあまり宜しい状況ではないのですが、短期使用ということで割り切っています。

 

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結線はご覧の通り。電源トランスの極性はこちら を参考にして下さい。
しかしながら結局ダイオードブリッジ(SDI2100)の内部接続がどうなっているのか不明なので、とりあえずこの接続としてますが・・・。
また、電源トランスの熱収縮チューブはまだ熱収縮させていませんが、自宅にヒートガンが無いので会社でこっそり加工予定です(汗)

 

肝心の音質ですが、Class AA回路ならではの歪みの少なさが良く分かりました。各音の分離の良さや高音の響きが特に良く感じられます。かといって低域は出ていない訳ではなく上から下まで万遍なく綺麗に鳴らしているという印象。逆にこのヘッドホンアンプを聞いた後にFET式差動ヘッドホンアンプを聞くと若干高域が耳に刺さるのと同時に音に一枚ベールが掛かったように感じられました。

 

ただしClass AA回路に言われる「乾いている音」という評価には納得するものも感じられました。圧倒的にクリアな音質なのにどこか乾いていて艶っぽさがない。あまりに歪みが少なく味付けが無いストレートな音というのはこういうものなのかもしれません。
同じClass AA回路を使っている0dB HyCAAヘッドホンアンプとは真逆の印象です。もしかするとHyCAAも前段の真空管が無ければこのような音質なのかもと思ってしまいました。このような艶っぽさやノリの良さはHPA-12ヘッドホンアンプ(Class A Ver.)に軍配が上がります。

 

私的な偏見ですが、0dB HyCAAは別としてオペアンプを使ったヘッドホンアンプはそれほど音質が良くないイメージがあったのですが、その点からするとこのClass AA回路はオペアンプを使っているとは思えないほどの音質で驚きました。一度作ってみて聞いてみる価値はあると思います。
このような素晴らしい作成を世に公開して頂いたJJさんにはこの場を借りて感謝申し上げます。

 

最後にこのヘッドホンアンプをPCに近づけるとノイズを拾ってブツブツという小さな音が聞こえたりするので、常用する場合はしっかりとした金属ケースに収めることを推奨します。