なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

平衡型6N6P全段差動PPミニワッター(AC配線編)

リアパネルの部品取り付け

まず始めにリアパネルにACインレット、ヒューズホルダ、スピーカ端子を取り付けます。

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写真では既に電源トランスや真空管ソケットが取り付いていますが、スピーカ端子を取り付ける際に部品に工具を当ててしまわないかや、電源トランスが邪魔でケースを固定できないなどの作業性の悪さを感じました。
なお、スピーカ端子は写真にように細い棒で回り止めをし、ラチェットと11番のディープソケット+ユニバーサルジョイントを使うと楽に取り付けられますが、ラチェットを使うとナットにトルクがかかりやすいのでオーバートルクによるスピーカー端子の破損に注意が必要です。

真空管ソケットの取り付け

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次に縦ラグの2番目と4番目の端子にジャンパ線をはんだ付けしておきます。また、写真を撮り忘れたのですが、縦ラグの両端の端子に配線(150mm)をはんだ付けしてきます。
このやり方は私のオリジナルなのでぺるけ氏の実装方法を忠実に再現したい方は読み飛ばしてください。

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ケースに真空管ソケットと縦ラグを取り付けて、抵抗、配線、ジャンパ線をはんだ付けします。

以下、製作に関する情報です。

  • 先に縦ラグの2番目と4番目の端子にジャンパ配線を、両端の端子に配線(150mm)をはんだ付け。
  • ストリップした配線をU字に曲げて縦ラグの穴に入れると、配線が動かなくて作業しやすい。
  • ビスはM3×8-P2 座金組込み十字穴付きなべ小ねじ 真鍮+ニッケルメッキを使用。
  • ビスはスプリングワッシャ+ナット(真鍮+ニッケルメッキ)で固定。
  • 9ピンとセンターピンをジャンパ線(抵抗のリード切れ端を使用)で繋ぐ。
  • 3ピンと8ピンは後から配線を繋ぐので、これらに取り付ける抵抗はんだはちょん付けして仮付けに留める。
  • 3ピンに繋がる3.3Ωの縦ラグ側ははんだ付けしない。後から560Ω3Wと一緒にはんだ付けする。
  • 5ピンにセンターピンと繋ぐためのをジャンパ線(写真では未取付)を取り付けておくが、はんだ付けはヒータ配線と一緒にする。
  • 配線はすべてKIV 0.18sq又はUL1007 AWG24を使用。

AC100V配線

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電源SWに電線をはんだ付けし、ダイオードははんだをちょん付けして仮付けしておきます。また、ダイオードの向きにも注意してください。

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ケースに配線固定具を貼り付け、電源スイッチを取り付けて配線を這わせます。

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ACインレット、ヒューズホルダの配線はご覧のとおりです。
最悪の場合、トラブル対応で部品を取り外すこともあるので、それを見越して配線長に多少余裕を持たせています。この辺りはお好みで。
尚、ぺるけ氏の作例と違い、ACインレットの直後にヒューズホルダへ繋がる配線にしています。これは個人の趣向によるもので、ぺるけ氏の作例の配線の方がすっきりとした実装になると思います。

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電源トランスの0-100Vタップにスパークキラーを巻き付けておきます。このとき、まだはんだ付けはしません。

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電源トランス、OPTをケースに取り付け、緩衝材を貼り付けて傷が付かないよう保護しておきます。ちなみにOPTは一次側配線を真空管ソケット側にして取り付けています。

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縦ラグはOPTと共締めして取り付けます。
尚、5P縦ラグ×2個はOPTの配線を受けるためのもので、OPTの配線を直接アンプ基板やスピーカ端子に接続する場合は不要です。
そしてこの後、AC100V配線を電源トランスにはんだ付けします。

以下、製作に関する補足情報です。

  • 配線固定具(3か所)はELAP PE-715NHを使用。
  • 配線固定具に配線を挟み込む部分はツイストを緩めて配線を平行にすると良い。
  • 配線は全てKV 0.3sq又はUL1007 AWG22を使用。
  • ノイズを防止するために配線はしっかりツイストする。
  • ACインレットはケース天面側を先にはんだ付けすべし。
  • ヒューズホルダの側面側端子はどこにくるかは運次第。最悪の場合、電源トランスの取り付け穴側からハンダこてを当てる
  • 電源トランスに付属のワッシャとナットでケースに固定する。
  • OPTはM3×8-P3 座金組込み十字穴付きなべ小ねじ 真鍮+ニッケルメッキとスプリングワッシャ+ナットで固定。
  • OPTの出番はまだ後だが、電源トランスだけを取り付けてケースをひっくり返した場合、ケースが自立せずぐらついて作業性が悪い。OPTを取り付けるとケースをひっくり返してもケースが安定して自立するので配線作業が楽になる。

ヒータ配線

AC100V配線の次はヒータ配線です。

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私はまずはじめにRch側の真空管ソケットに配線をはんだ付けし、そこを起点に配線を仕上げていきました。電源トランス側から配線をしはじめるよりも綺麗に仕上がると思います。

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配線後の仕上がりはご覧のとおりです。
配線の仕上がりを良くするには、被覆の柔らかいKV 0.3sqを使用することを推奨します。UL1007 AWG22は被覆が硬いので作業性が悪く、綺麗に仕上げるのが若干難しくなります。

以下、製作に関する補足情報です。

  • 配線は全てKV 0.3sq又はUL1007 AWG22を使用。
  • Lch側の5ピンにセンターピンと繋ぐためのをジャンパ線が取り付けられていることを確認してから、配線をはんだ付けする。
  • ノイズを防止するために配線はしっかりツイストする。
  • 3P縦ラグと電源SWに560Ωをはんだ付けする。
  • 最後に電源トランスに配線をはんだ付けする。

通電テスト

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真空管を接続して電源を投入し、電源SWのLEDと真空管のヒータが点灯することを目視確認します。
ベテランの方ならヒータの赤熱具合で規定通りの電圧が来ているか判別できると思いますが、自身のない方は真空管ソケットの4ピンと5ピンの電圧を測定し、6.3~7Vぐらいの電圧が来ていることを確認すればOKです。

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