なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

FET式差動ヘッドホンアンプ(組立編)

  組立編

 

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各部品をケースに固定する前に、ボリュームの配線を済ませておきます。各ハーネスの長さは下記のとおりです。
ラグ板Lch(茶):100 mm
ラグ板Rch(紫):100 mm
ラグ板アース(黒):80 mm
RCAコネクタLch/白(茶):230 mm
RACコネクタRch/赤(紫):230 mm
RACコネクタアース(黒):230 mm

 

ちなみに私はハーネス、ボリュームの端子共に予備はんだをして製作しました。
また、ハーネスのはんだ付け方法はぺるけ氏の作例とは異なりますが、ボリューム回りに空間的余裕があったのと、はんだ接合面積が広くなるのでこの方法を採用しています。

 

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各部品をケースに固定していきます。
DCジャック、電源スイッチ、TRSフォーンジャックの各ハーネスの長さは下記のとおりです。
DCジャック⇔電源スイッチ(赤):220 mm
DCジャック⇔ラグ板Lch(白):70 mm
電源スイッチ⇔ラグ板Lch(赤):220 mm
TRSジャック⇔ラグ板Lch(茶):120 mm
TRSジャック⇔ラグ板Rch(紫):120 mm
TRSジャック⇔ラグ板アース(黒):80 mm

 

ケース背面からみて上側のRACコネクタはアウトプット端子用に用意したのですが、これは将来の拡張用です。現時は使用していないのであしからず。
また、DCジャックにはんだ付けするインダクタはラグ板との干渉を避けるため、写真のように立てて実装しています。

 

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本来ならば加工編で紹介しなければならない事例ですが、ラグ板のアースポイントはこのようにアルマイトを剥離しておきました。
私は組み上げた後に気がついたので出来なかったのですが、ケース内側のアルマイトを剥がす方が見た目も良いと思います。
尚、ぺるけ氏の作例ではラグ板の固定に皿ビスを使用しているので、このようなアルマイト剥離は不要です。

 

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ACアダプタを接続し通電させます。この最初に電源スイッチをONにする瞬間は期待と不安の入り混じる一番緊張する瞬間。
電源スイッチを入れると同時に五感を研ぎ澄まして、発熱・異臭がしないことを確認します。最初は2秒、次に5秒、そして10秒と徐々に通電時間を長くしながら異常発熱が無いか嗅覚と触診を頼りに確認していきました。

 

トランジスタが異常に発熱しないことが確認出来たら各部の電圧を測定します。測定場所は各電圧の規定値はぺるけ氏のサイトを参照して下さい。
私の実測値は下記のとおりでした。使用したテスターはSANWAのPM3です。
電源電圧 = 14.94 V
左右各電源の27Ωの両端電圧 = L:1.265 V / R:1.272 V
プラス側の電源電圧 = 11.37 V
マイナス側の電源電圧 = -2.287 V
初段2SK170の共通ソース電圧 = L:0.2278 V / R:0.2317 V
2つのドレイン電圧 = LQ1:6.34 V, LQ2:6.06V / RQ1:6.21 V, RQ2:6.14 V
初段2SK170の2つのドレイン間電圧 = L:0.2762 V / R:0.0821 V
出力段センター電圧 = L:6.04 V / R:6.12 V
出力段無信号時電流 = L:32.6 mA / R:32.6 mA

 

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各部の電圧に異常が無い事が確認された後にiPodを接続して視聴しました。
FiiO L3とステレオミニジャック⇔RAC変換ケーブルを使ってiPodのライン出力をそのままヘッドホンアンプに入力しています。
音を出し始めた直後は音が落ち着きませんが、エージングが進むにつれてすごくナチュラルで聴き疲れのしないサウンドに変化していきました。

 

ナチュラルなサウンドなので最初に聞いた時はインパクトが小さすぎて、これが巷で絶賛されるヘッドホンアンプなのか!?と思ってしまいましたが、iPodにヘッドホンを直挿しして聴く場合に比べると大きな違いがありました。
このヘッドホンアンプで音楽を聴くと今まで聞いていたよりもそれぞれの楽器の音が良く聞き分けらるようになり、更にそれが楽しくてついつい音量を上げて聴いてしまうのですが音量を上げても耳が疲れません。これが音の歪みが少ないということなのでしょうか。

 

また、iPodに付属するイヤホンをこのヘッドホンアンプに繋いでで聴いてもその違いを体感することが出来ました。高級イヤホンや高級ヘッドホンを買ってiPodに直挿しして聴くよりもヘッドホンアンプを使って音楽を聴いたほうが幸せになれるかもしれません。ただし持ち運びは出来ませんが。