なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

HPA-12ヘッドホンアンプ(meet 907 soudns Ver.-実装編)

  敷居が・・・

たかじんさんがサンスイ907のヘッドホン出力に感銘を受けてチューニングしたのが、今回紹介するHPA-12がmeet 907 soudns Ver.です。メールか掲示板かでたかじんさんが製作を強く進めていたのがずっと印象に残っており、いつか作ってやるぞと心に秘めていました。
ということで、チェンジニア仕様で製作したHPA-12ヘッドホンアンプ Basic Ver.をmeet 907 soudns Ver.に改造することにしました。

 

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まずは文明の利器(はんだ吸い取り機)を使って交換する抵抗類を外します。それにしてもこの道具の便利なこと。
就業時間外に電気設計部門の道具を借りたのですが、電気設計部長が興味を示して近づいてきて「高そうな電解コンデンサが付いているねぇ~」と一言。それに対して「金色の見た目に騙されちゃいけません。一番高い部品はこの地味なマイカコンデンサなんです。」と返答しておきました(笑)
その後はmeet 907 soudns Ver.の回路図を見て「パッと見、ノイズが増えそうなチューニングだけど電気的特性だけじゃない何かがあるんだろうか?まあ、オーディオは詳しくないから分からんなぁ」とブツブツ言ってました。
そんな機械屋と電気屋のやり取りに若い電機設計者はただ傍観するのみ。私と部長で「もっとアナログ電気回路に興味を持てよ」と突っ込んでおきました(苦笑)

 

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会社での寸劇はさておきmeet 907 soudns Ver.は初段トランジスタの選別が必須で、hfeが350以上かつペアの差が10以内というとてもわがままな仕様。これが製作の敷居を高くしているポイントでもあります。
とりあえず秋月電子で買った激安テスタ(DT830B)のhfe測定機能を使って2SC2240 BLを選別し、514と513のペアと505と505のペアを得ることが出来ました。割とhfeの高いペアを作ることが出来ましたが、そもそもこのテスタのhfe測定精度が不明なので実は500以上のつもりが350に満たなかったりして(汗)

 

選別精度はともかく今のご時世では2SC2240 BLの入手がかなり難しくなってきているので、昔のように安く大量購入して選別という自作ならではの贅沢が出来ないところが辛いところ。なので自宅に2SC2240 BLのストックが無い人にとってはこの選別が非常に敷居の高いものになってきました(涙)

 

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こちらはおなじみFET CRD選別冶具によるCRD(定電流ダイオード)の選別です。CRDは選別してもしなくても大丈夫なのですが、せっかくなので電流値が3.5mAに近くかつ差が0.1mA以内という条件で3.452mAと3.372mAのペアを作りました。
ちなみにLchとRchにどちらを使ったのかは記録していないので分かりません。相変わらず詰めが甘いです(苦笑)

 

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そしてR3、R4、R11、R12、R16、D1を指定のものに換装し、C1extに東信工業の低ESR電解コンデンサ(25V 1000μF 1EUTWRZ102M0)を取り付けます。

 

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裏面は片チャンネルあたり2か所のパターンカットとR1ext、R2extの追加を行って基板の完成です。ちなみにパターンカットは追加している抵抗に隠れて見えませんが、Pカッターでカット後にテスターで導通がないことを確認しました。