なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 7D Mark II

EOS 60D後継機探し

2013年2月に購入したEOS 60Dはまだ元気に活躍していますが、そもそも2010年09月に発売された10年以上前のカメラなので、今時のカメラに比べるとAF性能や高感度耐性はかなり劣ると言わざるを得ません。
なのでホタルや星景、航空機撮影といったカメラの限界性能が試されるような撮影ではかなり不満が出るようになってきました。
そして遂にCanonの修理対応も2021年5月に終了。専門会社に出せばまだ修理可能なようですが、そこまでするぐらいなら新しいボディを買った方が良いような感じです。

そんな訳でそろそろEOS 60Dの後継機を買おうかなと思って価格.comを覗いてみると、なんと欲しかったEOS 7D Mark IIが2020年に終売になっていたことが発覚。去年ならボディ単体の値段は11万円ぐらいで、初値の半分近くと非常にお買い得な感じだっただけに残念。まあ、EOS 7D Mark IIは2014年11月発売の比較的古い製品なのと、Canonもミラーレスへの移行を進めているので一眼レフラインナップの縮小は仕方がないです。
代替としては2019年9月発売のEOS 90Dがありますがこちらはボディ単体で約15万円。Canon APS-C一眼レフカメラの集大成と言われているだけあって性能も申し分ないのですが、やはりEOS 7D Mark IIの持つハイエンドプロユースといったイメージに対する憧れが頭からなかなか離れません。

そんな悶々とした状態で某オークションを覗いたら、丁度運良く程度の良いEOS 7D Mark IIが出品されており、即決価格も手頃だったので勢いで落札してしまいました。
そして届いた商品がこちら。

2017年10月購入のワンオーナー品。レリーズ回数は不明ですが動画撮影業務に使われていたのでレリーズ回数はそれほど多くないとのことで、嬉しいことに、

  • 購入店の延長保証があと1年ちょっと残っている(もちろん名義変更済み)
  • SanDisk Extreme PRO 64GB CFカード(UDMA7 160MB/s)付き
  • バッテリーの劣化度は中でまだ使用に耐える

というおまけがあり、特に爆速CFカードが付いていたのは有難かったです。
そして外観上の傷は皆無で、グリップやボタン・ダイヤルにもテカリはなく、全然使用感がありませんでした。動画撮影がメインなら三脚に乗せて使うと思われ、カメラに触る時間が圧倒的に少ないが故の良コンディションといったところでしょうか。
そして送料を入れても70,000円でお釣りが出たので、私的にはお得な買い物になったと思っていますが、人によってはそんな古い機種を今更買うの!?と思うかもしれません。

EOS 60Dとの比較

EOS 60DEOS 7D Mark IIを並べるとご覧のとおり。

EOS 60Dと比べると一回り大きいですが、逆に私の手にはちょうど良いサイズ。グリップの握り心地もバッチリです。また、EOS 7D Mark IIはマグネシウムボディということもあって約150g重いのですが、これも許容範囲。
それよりもボタン配置が大きく異なるので、操作系の違いに大きく戸惑いました。EOS 60Dはほとんどの操作が右手のみで完結するのに対し、EOS 7D Mark IIは両手で操作することが多いです。
これらの操作インタフェイスはEOS 1桁機の一貫した特徴らしいのですが、長年2桁機を使ってきた身には新鮮でした。一応操作インタフェイスの違いには割と直ぐに慣れることができたのですが、2台体制で撮影してるときは撮影画像の拡大表示の際に多少混乱します。

外観上は大差ないシャッターボタンですが、EOS 60Dは半押し⇒全押しの間に明確なクリック感があるのに対し、EOS 7D Mark IIはクリック感が全くありません。これもEOS 1桁機の特徴らしく、更にはレリーズラグ55msを謳うだけあって人差し指とシャッターが直結しているかのようなダイレクト感は特筆ものです。
またレリーズ音も大きく異なり、EOS 60Dは「ガシャン、ガシャン」と音も振動も多い感じですが、EOS 7D Mark IIは「パシャ、パシャ」と静かで振動も少ないように感じました。何よりEOS 7D Mark IIのレリーズ音は撮影していて気持ちが良くテンションが上がります。

ファインダーの大きさは流石。そしてAF点の多さ・広さ、ファインダーに投影される情報表示の多さにもビックリ。まさにハイエンドに相応しく撮影に没頭できる仕様です。もちろんファインダー上に表示する情報は設定で表示/非表示を選択できます。
EOS 60DにはないこのインテリジェントビューファインダーIIにはとても感動しましたが、今時のミラーレスカメラはもっと多くの情報を表示できるのだと思います。

EOS 60Dの方が優れる点は、Mモードでも露出計がファインダー下部中央に表示されること。EOS 7D Mark IIのMモードではファインダー下部中央のバー表示が消えて、ファインダー右側の露出計のみが残ります。
慣れの問題かもしれませんが、Mモード時の露出計が見にくくなったのはちょっと残念でした。

EOS 60DはAF測距点は中央の1点以外はイマイチ信用できなかったので、AF測距点は中央1点で固定して使っていました。
対するEOS 7D Mark IIのAF測距点は65点。しかも領域拡大AFやゾーンAFやら多彩な測距エリア選択モードを備えています。こうも選択肢が増えると使い方にも悩むわけなんですが、いじり甲斐があるのも事実。上手く使いこなして素敵な写真が撮れるよう精進したいと思います。

盲点だったのは背面液晶の発色が黄色かぶりだったこと。同じ画像を表示させるとEOS 60DEOS 7D Mark IIではピクチャースタイルの「風景」と「スタンダード」ぐらいの違いがあります。
慣れるしかないといは言え夕日・夕焼け撮影時に撮影画像を確認するたびにがっかりするので、こればっかりは残念でなりません。
ただし、画像表示や送りの早さはかなりのもので、撮影直後の画像確認における「待ち」ストレスは極小です。

と、こんな感じで液晶の色味とバリアングルを除けばEOS 60Dに対して圧倒的な性能を持つEOS 7D Mark IIですが、最新機種のEOS 90Dに対してはどうでしょうか。

素数と映像エンジン=画質ではEOS 90Dに及びませんが、その他は同等もしくはそれ以上といったところでしょうか。スペックの差が小さいので、中古で7万円のEOS 7D Mark IIを買うか、新品で15万円のEOS 90Dを買うかはかなり悩ましいところ。
仮にEOS 90DがEOS 60Dと同じような軽さと握り心地だとすると、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMのような重くて長いレンズを装着した場合、ある程度重さがあってグリップの握り心地(ホールド感)が良いEOS 7D Mark IIの方が相性が良いと思います。なので風景やスナップ、家族写真を撮影することが多い人はEOS 90Dを、スポーツや飛行機、車、鉄道を撮影することが多い人はいEOS 7D Mark IIが向いているのではないでしょうか。
あと、何気に撮影枚数=バッテリーの持ちが大幅に少ないは地味に痛いです。EOS 60Dで予備バッテリーが必要になるシチュエーションは皆無でしたが、EOS 7D Mark IIは要注意です。

作例

拙い写真ですが、このボディで撮った写真をご参考までに。

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Avモード 200mm F8 1/500秒 ISO100 WB:太陽光 PS:風景

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Avモード 400mm F8 1/500秒 ISO400 WB:太陽光 PS:風景

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Avモード 100mm F5 1/2000秒 ISO200 WB:太陽光 PS:風景

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Mモード 153mm F5 1/2000秒 ISO125 WB:太陽光 PS:風景

一眼レフカメラ&EFレンズの双方は終焉を迎える定めにありますが、さりとてミラーレス&RFレンズに移行するにも資金的に辛いものがあります。最新のシステムが素晴らしいのは理解しているつもりですが、私の撮影スキル・スタイルなら一昔前のハイエンド構成でも十二分に楽しめ、更にはこれから中古価格も下がってくるだろうことを予想し、昔は手の届かなかった一眼レフカメラ&EFレンズをお得に入手して、まだ暫くの間は一眼レフカメラ&EFレンズで楽しもうという目論みです。
つまりは「周回遅れでハイエンドの世界を愉しむ」がコンセプト。これが散財となるのかお得なのかは分かりませんが、上を見たらキリがないのがこの世界ですから、程よく長く楽しんでいきたいと思います。

'22.05.08追記

2021年7月にオークションで入手したEOS 7D Mark IIですが、今後も長く活躍してもらう予定なのでコンディションチェックも兼ねて、2022年2月にヒガサカメラサービスさんのH.C.S. ゼロ・カスタムに出しました。
結果、コンディションは絶好調でシャッターショット数に至ってはなんと6,500回!!おそらく入手時点では4,000回ぐらいだったのではないでしょうか。改めて良い買い物だったなと思った次第です。

そしてここ最近のEOS 7D Mark IIの使い方ですが、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMを付けて飛行機撮りをするか、Tokina AT-X 11-20 PRO DXを付けてTokinaブルーを活かした風景を撮るかの二択に近い状態となっています。
これはEOS 5D Mark IVを入手したことが大きく影響しており、APS-Cの高速連写機の宿命なのか画質と言う意味ではEOS 5D Mark IVに一歩劣るのと、EFレンズと組み合わせた時に焦点距離が1.6倍になる使いにくさから、どうしてもEOS 5D Mark IVの出番が多くなりがちだからです。更に飛行機撮影でも民間機ならEOS 5D Mark IVEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMで撮ることも多いです。

しかしF-15などの戦闘機となると話は別で、小さく速い撮影対象を追うための長い焦点距離と連写速度の観点からEOS 7D Mark IIの出番になることが圧倒的に多いです。
また、EOS 7D Mark IIのAF選択エリアの広さに慣れるとEOS 5D Mark IVのAF選択エリアが狭いと感じてしまうなど、動体撮影においてはEOS 7D Mark IIにアドバンテージがあるなと感じることが多々あります。
更に土埃の舞う運動会などではレンズ交換は極力避けたいので、EOS 7D Mark II+望遠レンズとEOS 5D Mark IV+標準レンズといった使い方も。
ちなみに戦闘機と運動会は一番気合の入る撮影なのでバッテリーグリップ(BG-E16)ネックストラップ(Slide Ash)を装着してガチ装備で挑んでいます。

ということでEOS 7D Mark IIの出番は減っていますが連写して使うことが多いのでシャッターショット数の増え方は早いと思われ、その消耗を防ぐという意味でもEOS 5D Mark IVと良い使い分けになっている状況です。
私に飛行機撮影という楽しみを与えてくれたEOS 7D MarkII。動体撮影における最高の相棒としてこれからもガッツリ使っていく所存です。

それではこのボディで撮影した作例を少しだけですが追加しておきます。

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Mモード 164mm F8 1/2000秒 ISO400 WB:オート PS:オート

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Tvモード 349mm F5.6 1/1250秒 ISO125 WB:オート PS:オート

EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM / Tvモード 200mm F5.6 1/1600秒 ISO160 WB:太陽光 PS:スタンダード

EOS 7D Mark II + Tokina AT-X 11-20 PRO DX / Avモード 11mm F8 1/200秒 ISO100 露出補正+1 WB:太陽光 PS:風景

注意事項

これらの記事には私の推測や不確かな情報も含みます。また、ご紹介したものの中にはメーカ廃盤のものもありますのでご了承下さい。

【関連ネタ】
Camera Top