なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

FET差動バッファ式USB DAC(実装編)

  はじめに

DACに関する前書きはトランス式USB DACの方に書いてあるのでそちらを参照下さい。
そんなトランス式USB DACを既に自作しているにもかかわらずもう1台DACを製作するのは以下の理由によります。

 

・トランス式USB DACは接続先のアンプの入力インピーダンスの影響を受けやすい。
・接続先のアンプの入力インピーダンスをあまり気にしなくて良いDACが欲しい。
・単純にトランス式USB DACとの音の違いを聴いてみたい。
・久しぶりにラグ板工作がしたくなった。

 

というわけでまたもやぺるけ氏のHPを参考にFET差動バッファ式USB DACなるものを製作することにしました。そしてトランス式USB DACでは断念した最新のLCフィルタバージョンでの製作に挑みました。

  AKI.DAC実装編

 

イメージ 1

DAC部分にはトランス式USB DACと同じくAKI.DAC-U2704を使います。
トランス式USB DACを製作する際に購入した時はフィルムコンデンサはニッセイMMT(メタライズドポリエステル)が使われてしましたが、ニッセイMMTディスコンになったのでルビコンのポリエステルフィルムコンデンサに変わったようです。

 

イメージ 2

LCフィルタバージョンではAKI.DAC-U2704に実装する電解コンデンサの容量もアップしています。なのでトランス式USB DACに比べてC5とC6の電解コンデンサが大型化しています。
後はLED用の極細線のはんだ付けありますが、こちらの記事を参考にして下さい。 ちなみに参照先の記事の失敗をまた繰り返してしまいました(苦笑)

  ラグ板実装編

 

イメージ 3

いつものようにラグ板の実装順序をメモした紙と、抵抗値・容量別に分別した抵抗・コンデンサ類を並べた紙を用意します。
面倒な作業ですが、後の作業が大幅に楽にそしてミスが少なくなるのでこの作業は外せません。最初に苦労するのが良いか後に苦労するのが良いかと言われれば当然前者でしょう。

 

イメージ 4

こちらもセオリーどおりジャンパー線⇒抵抗⇒小さいコンデンサと言った具合に背の低い部品からはんだ付けしていきます。
ラグ板の部品実装に関する詳しい解説はこちらの記事を。また、こちらの記事ではラグ板のはんだ付けには3C型のこて先を使ったと書きましたが、今回は更に熱容量の大きい4C型も使いました。ラグ板が温まるのが圧倒的に速くて短い時間で楽にはんだ付けが出来ます。

 

イメージ 5

ハーネスのはんだ付けを残してすべての部品の実装が完了。
相変わらずラグ板にそびえ立つトランジスタやFETの凛々しいこと。これはユニバーサル基板やプリント基板には無いカッコ良さと無骨さがあって好きです。

 

イメージ 6

電解コンデンサの足はラグ板のピッチに合わなかったので写真のように加工しました。

 

イメージ 7

ハーネスをはんだ付けするとご覧のようになります。
LPFをはんだ付けする縦ラグはRch側のラグ板に共締めしています。後述しますが、レイアウトの関係でここにしか配置できませんでした。しかし我ながら妙案だったと思います。

 

イメージ 8

ハーネスの長さはご覧のとおりです。
この長さは線材の切り出し寸法を記載しています。ストリップ長や経路等で長さは変わりますので、参考程度にした方が無難です。また、LEDのハーネスは捩ってしまうので切り出し長さは不明です。
また画像には記入されていませんが、LPFとAKI.DAC-U2704を結ぶ紫・茶・黒のハーネスは3本共に90mmです。

 

やはりと言うか、ラグ板電子工作の一番の難所はこのハーネスのはんだ付けでした。長すぎず短すぎずの最適なハーネス長さを試行錯誤するのは大変ですが、バッチリ決まったときの達成感も大きいです。