なじょんしょば

99年式GSX1300R、自作オーディオ、カメラに関するあれこれ

トランス式USB DAC(TpAs-2S Ver.-ケース加工・組立編)

  ケース加工・組立編

 

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ケースの設計はご覧とおりです。
中央の基板とUSBコネクタのクリアランスが小さく干渉が懸念されましたが、私が使ったUSBケーブルでは大丈夫でした。もしこの設計を流用する場合はお使いのUSBケーブルのコネクタの外形寸法に要注意です。

 

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ケースの加工寸法はご覧のとおりです。
フロントパネルとリアパネルは前作と同じです。

 

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ボール盤のお陰で今回のケース加工もサクサク進みます。やはりアンプビルダーにボール盤は必須かと。
また、ボール盤があればビス穴の皿モミ加工もできるので、ケースの仕上がりが非常に良いものになります。

 

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ケースを組み立てる前にフロントパネルにLEDを、リアパネルにXLRコネクタとUSBリバーシブルコネクタを先に取り付け、ハーネスを長めにとってはんだ付けしておきます。

 

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最後にトランスを実装した基板を取り付け、AKI.DACとリアパネルのハーネスをはんだ付けすれば完成です。ちなみに写真のジャンパ設定(内側のピンヘッダにジャンパピンを取り付け)だとCRフィルタ仕様になります。
また、今回はAKI.DACからのハーネスの長さを短く切り過ぎたため、ご覧のとおり余裕がありません。ハーネスはもう少し長めにしておいた方が後々のメンテナンスが楽だと思います。

  いざ視聴

 

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早速今回製作したUSB DACをPCと接続し、Waveファイルをfoobar2000(WASAPI output)で再生して真空管アンプ・6N6Pシングルミニワッターに出力します。

 

CRフィルタ仕様の場合の音は前作と同様の音で、じっくり聞き比べると違うのかもしれませんが、パッと聞いただけでは判別不能(私の耳が悪い可能性あり)でした。
対してLCフィルタの方は随分と音の傾向が変わります。CRフィルタのような地味な雰囲気から一転して、くっきり透明感のある音で聞こえてくる音数も増えました。CRフィルタと比べると音に広がりが出ます。
しかしCRフィルタの方が音の奥行き感があり、静寂の中からボーカルの声が立ち上がる瞬間のゾクッとくる感じはCRフィルタの方が一枚上手のように思います。ただしやはりCRフィルタの方が地味な音なので一般的に受けが良いのはLCフィルタの音かも。

 

と、まあどちらの音も捨てがたくそれぞれに良さがあるので、フィルタ仕様をなかなか固定できないのですが、しょっちゅう切り替えるのもアレなので当面はLCフィルタ仕様で運用したいと思います。

 

最後に前作と並べた完成写真をどうぞ。

 

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  余談

TpAs-2Sというライントランスですが、これはかのNHKの要求仕様に合わせて作られたものらしいです。
この方もおっしゃってましたが、NHKの放送と言えば自分が母親のお腹の中にいる頃から聞き続けている音ということになるわけで、つまり日本人が最も親しんでいる音になるのではないかと。
そんなNHKの放送機器に使われていたライントランスを流用した今回のUSB DACの音は、もしかするとNHKが作り出す音と異母兄弟なのかも。
ということでトランス式USB DACの音の聞き心地の良さの秘密はこの辺りにあるのかもしれません。というのは考え過ぎでしょうか(笑)